パールハーバー・ビジターセンター

 こんにちは、ハワイに遊びに行ったついでにパールハーバー(真珠湾)に立ち寄ってきました。

 歴史に興味を持ち始めた息子もアメリカと戦争をしたことは知っているようで、若干の不安も感じながらも、少し調べてみると、全く問題なくむしろ日本人も是非行くべきとの情報も得、今回初めて訪問してみました。

 これまで私は、パールハーバーでは当然アメリカの立場で日本が悪の権化のように描かれていると思い、あえてパールハーバーを避けてきました。しかし、今回訪ねてみるとそうした先入観とは全く逆の世界があり、大人の私も驚くべき体験がありました。

 併設されている無料の展示館では、どちらかが一方的に悪いと断じることは決してせず、太平洋を挟んだ2つの大国が時代の中で必死に国益を追求しその結果衝突に至っていくまでの過程が時系列で説明されています。日本の学校で習う内容とは全く違う視点で両国の立場を、同じだけのスペースを割いて、先の戦争がなぜ起こったのか説明されています。

 私は思わず本来の意味とは全く違う意味で「リメンバー パールハーバー」という言葉をふと思い出しました。私はこの場所でたった70数年前にで起こったことをどれだけ深く理解できていたのか、自分自身に問いかけたくなったからです。

 (VIEW FROM JAPAN)日本にとっての生命線である石油の経済制裁が日本が戦争に向かわざるを得なくなったという、日本側の事情も書かれていました。

 (DAWN OF THE AIRCRAFT CARRIER)精密に再現されたクオリティの高い、空母「赤城」です。この真珠湾攻撃でこれまで主力ではなかった空母を前面に出した攻撃を行い、日本が空母の時代を開いたとのことです。

 (1941年7月の太平洋における軍事力比較)上から空母・戦艦・揚陸艦・駆逐艦・潜水艦・戦闘機・兵士。息子も一つ一つ数を数え、見入っていました。

 もちろん戦争自体はとても悲惨なもので、決して起こしてはならないのはもちろん、出来る限り巻き込まれないようすべきなのは誰もが願っているところです。しかしそこで思考を停止することなく、当時の敵国であったアメリカで、ここまで相手の立場をフェアに分析し説明していることに驚くとともに感動すら覚えました。

 ここで話を当教室に戻しますと、私たち thinkdojo の教育目標の一つは、

自分の考えを他の人に伝え、また他の人の考えを聞くことで、様々なものの見方や考え方の違いがあることを理解すること。

ですが、少なくともここハワイのパールハーバービジターセンターではこの点が実に見事に体現されています。この展示内容も最近改修されたとのことで、やはり時代は少しずつ変わりつつあるのでしょうか。

 アメリカの友人から、子供のころから「あなたはどう思うのか」「あなたはどう考えるのか」という点が家庭でも学校でも繰り返し質問されるということを聞いたことがあります。なぜなら、多民族からなる民主主義国家であるアメリカは人それぞれが持つ背景が全く違い、自分はどうなのか、ということを主張していかないと誰にも理解してもらえないためです。そして人それぞれが違う、ということが当たり前の世界で成長していくとのことです。

 私も10年以上にわたり外資系のIT企業に在籍していましたので、その点を痛いほど体験し、苦労してきました。もちろん日本の中だけでは自分の意見や違いを主張しすぎることは逆に軋轢を生みますので、日本ではいつもそのように振る舞うのはお勧めできません。

 しかしこのグローバル化の時代において、将来子供たちが海外や日本国内でも様々な国の人たちと、勉強したり、働いたりする機会も出てくると思います。その際に「沈黙は金」などといって黙っていては何も生まれません。また相手の意見に同調してばかりでは、存在自体が誰からも認識されないでしょう。グローバルの場においてはしっかりと違いや自分の意見を臆さずに言うことが重要となってきます。そしてそれがグローバルスタンダードとなっています。

 そうしたグローバル化が進む時代の中で、私たち thinkdojo ではプログラミングというツールを用いて、前述した「自分の考えを他の人に伝え、また他の人の考えを聞くことで、様々なものの見方や考え方の違いがあることを理解すること。」を目標にしています。子供たちに小さいうちから、こうした姿勢を習慣づけることがこれからの時代に重要なことであると感じています。

 このビジターセンターの他にも、零戦が体当たりした生々しい痕跡を見ることができる戦艦ミズーリなど、見るべきところはたくさんあります。皆様もハワイにご旅行の際はパールハーバーにご家族で立ち寄られてみてはいかがでしょうか。